日常で見つけた言い回し

【映画】「アナと雪の女王」での英語表現

2014年6月29日

評判が高いとどうも、期待しすぎて見に行きにくくなるのですが、期待を抑えるために評判の悪いレビューだけをできるだけ読んで、期待を思いっきり低くしてから「アナと雪の女王」を見に行きました。
その結果(という訳でもないでしょうが)、とても面白く見れました。

英語の勉強もかねて。という事で、もちろん字幕版の方を見に行きました。

映画の中での英語ですが、個人的に、映画を字幕なしで見るのはかなりハードルが高いのですが、ディズニー映画は比較的ハードルが低いため、日本語字幕を見ながらも英語の方も聞き耳をすましながら見ていました。

never + 過去形でこれまでの経験を表す

わかる範囲で、「あれ?」と思って、後で家に帰って調べよう。と思って帰ってきたのが、主題歌でもある「Let it Go」の歌詞の

The cold never bothered me anyway

この文では、「have never bothered」という過去分詞でなくて、過去形を使っていたので「あれ、これまでの経験を語っているのに、現在完了形を使わないの?」と疑問を持ちました。
個人的には、日本の文法書などでは、出てきたのを見た記憶がないのですが、「never + 過去形」でも「have never + 過去分詞」と同じで、”~したことがない”とこれまでの経験を表す事ができるようになるようです。

ネイティブの人が解説が無いかな・・・と思って英語のページを探したのですが、見つからず。Yahoo! 知恵袋に同様の解説がありました。

似たような事は、「ever + 過去形」でも起きるようです。

「positive anymore」と呼ばれる、肯定文で使用する 「anymore」

また、もう一つ「おや?」と思ったのは、「Do you want to build a snowman」で使われている、「I never see you anymore」と言う歌詞です。

私は、はじめ聞いた時に「I never see you anymore」を「もう会いたくない」と脳内で訳してしまったのですが、映画のシーンは、姉のエルザが閉じこもった部屋の前で、妹のアンが「一緒に雪だるまを作って遊ばない?」と呼びかける歌なので、「もう会いたくない」という訳だと、訳がシーンと合致しなくなります。

これは、用語として「positive anymore」という言われ方をする、anymore の使い方だそうです。
Wikipedia によると、北米の州や北アイルランドで使われる使い方のようですが、Wikipedia の例文で使われている文献にかなり古いものがあったり、映画で普通に使われている事を考えると、特定の地域というよりも、かなり広い地域で使われているような気もします。

意味としては、「nowadays」や「from now on」など文脈によって意味が変わってくるようです。

映画の中の

I never see you anymore

の場合は、「nowadays」の意味をはてはめて「I never see you nowadays」(最近、全然あってないね)と訳すのが正しそうです。
この never は単に not の強調としての never では無いかと思っています。

ちなみに、ある TOEIC 満点の方にこの文法の質問をしてみたのですが、その時点で「Do you want to build a snowman 」の歌詞を全部覚えていました(汗)。
他に、個人的に、久々に出くわした単語で、「Let it go」の「my power flurries through the air into the ground」の「flurry」があります。
そこそこ珍しい単語と思われ、手持ちの辞書には flurry の動詞としての用法が載ってなかったりするのですが、映像と合わせて「疾風が突き抜けていく感じ」で覚えれば、覚えやすくなります。

ちなみに、私が「flurry」とう単語を知ったのは、初級者向けの英語の本「Holes」を読んだ時で、「He felt a flurry of fists against head and neck.」という文書でした。
「a flurry of ~」で、”立て続けの~”のように訳されます。
fists は、「拳」なので、「a flurry of fists」で、”拳が次々と飛んでくる様子”を表します。
他の例では株式市場で株の買いが、マーケットが閉まる前に立て続けにおきるような状況を「a flurry of buying before the market closed(マーケットがクローズする前の買いの集中)」のように表す事ができます。
flurry は、イメージはわくのですが、なかなか一定の日本語にしにくい単語かな。と思っています。

「finish each other’s sentense」と言う慣用句

最後にこれは映画を見ている時に気づいたのでは無く、ネットで検索している時に見つけたのですが、「finish each other’s sentense」という慣用句をもじった、フレーズが映画の中で使われていたようです。
finish each other’s sentense」は、相手の言いたい事、言おうとしている文章を、finish (終わらせる)事ができる。つまり、「相手の言いたい事を代わりに言えるくらい意思疎通ができている」という意味なんだそうです。

「Love is an open door」という歌の中で

ハンス: We finish each other's
アナ: Sandwiches !

という掛け合いがあるのですが、これが、「finish each other’s sentense」をもじって、「finish each other’s sandwitches」としているんだそうです。
finish a sandwitch」(サンドイッチを食べ終わる)という、”finish + 食べ物の名詞”というコロケーションを上手く使った、”茶化し”になるようです。

Urban Dictionary によると、「Arrested Development」というドラマで、全く同じ掛け合いのやりとりが使われていたようで、そこから転じて「Stop finishing my sandwitch」と言うと、「(僕の話に割り込んで)言おうとしていた事では無い事を言わないでくれ」という意味になるようです。(日本語に訳そうとすると長いですね・・・)「僕のサンドイッチ(=言おうとしていた事)を食べちゃわないで(=勝手にもっていかないで)くれ」というような翻訳イメージを持っておくといいような気がします。

また、「finish each other’s sentense」という元の文章はネットではネタとしてよく使われるようで、Google で「finish each other’s sentense」画像検索してみると、もっとイメージが掴みやすくなると思います。

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