英語学習用ツール

アンドロイド・タブレットで電子辞書アプリを使ってみる。(ウィズダム英和辞典)

2013年1月4日

xperia_tablet_S
最近、Android タブレットを購入したのですが、洋書や英語記事を読むのが意外に続いています。(どんな使い方をしているのかはまた別途記事にしたいと思います)
基本的に英語の流し読みで、わからない所は飛ばしていたのですが(私のTOEICスコアはこの記事の時点で935点で、ようやくストレスはあるものの英語の新聞記事を何となく読めるようになってきたレベルです)、読んでいる時に「この単語を少し深く調べたいな・・」と思う事が多くなりました。

英語のWebサイトでわからない単語を調べる時に、ブラウザのタブを追加してアルクで検索するという使い方をしていたのですが、何故かタブレット端末から使用するアルクの検索速度は、通常のWebに比べて速くはありません。
また、Kindle で洋書を読んでいるのですが、Kindle に付いている辞書機能(単語を選択して意味を出せます)では、流し読みするのに簡単に調べるには良いですが、「もうちょっとしっかり確認したいないな・・・」という時は、正直もの足りない事があります。
手持ちの Androidタブレット 端末で何とかできないかな。。。という事で、Android 用の辞書アプリを一個買ってみました。

私の Android タブレットは、3G回線がついてないので、基本的に外出先ではオフラインで使っています。
そのため、オフラインで使用ができる辞書。という事で、有料の辞書を探しました。が、大抵のレビューはスマホでのレビューになっていて、タブレット端末での使用についてのレビューは殆どありませんでした。
なので、私が購入した辞書アプリをレビューしてみます。

お値段的にもお手頃かな・・・と思って選択したのは、こちらです。
widsdom

富士通パーソナルズから出ている、「ウィズダム英和辞典 第2版・和英辞典(三省堂)」です。

購入してから気づいたのですが、NEC BIGLOBE Ltd. からも、「ウィズダム英和・和英辞典」が出ていて、そちらの方が版が新しいようです。NEC BIGLOBE Ltd.から出ている前のバージョンの「ウィズダム英和・和英辞典」のレビューを見ると厳しいコメントもあるので、正直、どちらが良いかは、試してみないとわからなそう・・・です。

※富士通パーソナルズ版の「ウィズダム英和辞典」も、次々に新しい版の辞書に更新されるような気がするので、↑ のリンクは最新では無い可能性がある事にご注意ください。(購入してから「しまった!新しい版のアプリが出てる!」となると悲しいですから・・)

アンドロイドアプリの世界では、電子辞書のデータを提供するコンテンツメーカーと、それを表示するUIだったり語句検索システムを作成するメーカーの2つを要因して電子辞書を選択する必要がありそうです。

使い勝手

splash
こちらが起動時、初回起動時だけ、このスプラッシュ画面がでます。1秒程度なので起動は速いですが(端末のCPUに依存するかもしれません)、頻繁に辞書を起動させる場合は気になると思うので、基本的に一度起動させたら終了させないでそのままにしています(タブレットでは、マルチタスクが可能なので)。

意図的に毎回アプリを終了して毎回この画面を出す事もできますが、私の場合は一回起動させたら起動させっぱなしなので、この画面をみる事はそれほどありません。

2013-01-04 20.00
こちらがスプラッシュ画面後に表示される起動直後の画面です。上部に文字を入力して検索します。

2013-01-04 20.03
検索して、検索ボタンを押すのではなく、語を入力している最中に、そこまで入力した語句に一致する候補語がリスト上にでてきます。

chirstmas
個々の語句の解説はこんな感じです。ちょっと見にくいですが、音声マークの付いているものは、発音も再生できます。
内容については、紙の辞書と同等なのかな・・と思っていますが、手元に紙版がないのでわからないです。

search_settings
デフォルトの辞書の検索方法は「前方一致」と呼ばれる方法で検索されますが、上記のように検索方法を変更する事ができます。
例えば「部分一致」という方法に切り替えて「tribute」という語句を検索すると・・・

tribute
tibute」という文字列が含まれている単語を拾ってきてくれます。

他にも「全文検索」等がありますが、こうなってくると検索結果が出るまでにやや時間がかかります。例えば、「simmer 」という単語を検索した時は、約10秒かかりました。これは全てのデータを検索しているので、当然と言えば当然です。大量のテキストデータの検索を実際に試した事のあるかたはご存じだと思いますが、大量のデータの検索作業はアプリとしては結構、大変な作業です。こういった検索がどのくらい速いかもアプリの作りの見せ所だと思います。

他にも幾つか機能があるのですが、基本機能は満足行くものでした。

タブレット端末への対応

tablet
せっかくのタブレット端末なのに、スマホ並のサイズで表示されないか不安だったのですが(一応、タブレットにも使えるとGoogle Playの説明書きにはありますが)、設定で3種類のスクリーンサイズを選べるようになっています。
私の端末は、9.6インチという上記のどれにもぴったり当てはまらない端末なのですが、真ん中の「タブレット端末(中型・7インチ)」というサイズが一番しっくり来ました。

オフラインで使用できるのか?

この手の辞書はオンラインが主流で、「本当にオフラインで使用できるのかな?」という事がどうしても不安になります。
結論としては、オフラインでも何の問題もなく辞書として使用する事ができました。
オフラインだと使用できなくなる機能もあります。それは、ざっと使ってみた限りだと以下の点でした。

・製品として、オンラインのウィキペディアを検索対象に含める事ができるのですが、それができなくなる。(当然ですね・・・)
・音声認識検索をする場合。(音声認識はネットに接続して、何らかの作業をするようです)

dictionary_selection
使用する辞書は選択できるので、オフラインでの使用する場合は、Wikipedia をリストから外しておけば、検索対象の辞書として現れません。(デフォルトで外れています)
検索のUIはそのままに、後からいろんな辞書データを追加できそうなUIです。

sound_search
音声認識検索は、検索ボックス右横のマイクの形をしたボタンをタップして使用しますが、「本機能はインターネット接続を利用します。」とメッセージボックスがでます。

基本的にオンラインで使用する所は、ユーザーにわかりやすく明示されるようになっており、オフラインで使用するユーザーをターゲットにしている事がわかります。

タブレット端末での良いところ

android
この機能が「SONY Xperia Tablet S」 の機能なのか、Androidタブレットに共通の機能なのかどうかわからないのですが、私の「SONY Xperia Tablet S」では、画面下にオレンジの丸で示したようなアプリの切り替えボタンがあり、そこを押すと現在起動中のアプリの一覧が小さなキャプチャーとともに表示されます(複数アプリが起動している場合は複数表示されます)。
上のキャプチャーは、Webブラウザーで英語記事を見ている時に、アプリの一覧を表示させた例ですが、この状態で「ウィズダム」をクリックすると、「ウィズダム」側にアプリが切り替わります。
稼働中のアプリのリストを出す」→「切り替えたいアプリをタップする」の2タップでアプリを切り替えられます

よく考えると、ホーム画面に一回戻って、辞書アプリを起動しても2タップですが、上述の機能が便利に感じる理由は、一回ホーム画面に戻るばあいは、ホーム画面のアイコン列の中から、辞書アプリを探すという作業が面倒な作業だからだと思います。

この機能を使うと、例えば Webページを眺めていて知らない単語が出てきたときに、「ウィズダム」を使って単語を調べた後、元の Webページに戻るという事がかなりしやすくなっていて重宝しています。
多分この切り替えができなかったら「気づいた時に簡単に辞書で調べる」という事が、かなり面倒な作業になっていると思います。

はじめは、種類の違うブラウザを使い、片方はWeb閲覧用に。もう一つはアルクの検索サイトを常時開いたままにして、ここで切り替えて使う。という方法を使っていました。ただアルクのサイトはタブレットからだと検索にやや時間がかかります。(ブラウザやCPU性能の差?)
そこで、「これをローカルの電子辞書アプリでやれば快適なのでは・・」と思い、電子辞書アプリの購入を思いついた。という次第です。

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こういった細かい機能の差が使い勝手に影響を与えて、語学学習の場合「続く / 続かない」が決まってくると思うので、iPad の場合はこの記事でご紹介している使い方は面倒で良くないかもしれません。もしくは、iPadならでは別の英語学習に適した使い方があるかもしれません。

ネガティブポイント

個人的には、以下の点は大きなネガティブポイントだとは感じておらず、ささいな事だと思っていますが、人によっては気になる点だと思うので、気づいた点を上げておきます。

・語句表示のスピード

ほんの一部の語句だけだと思いますが、語句の用例が大量の場合は、検索で見つけた語句を表示するまでに時間がかかります。

例えば、「go」は、内容が表示されるまでに15秒くらいかかります。(これは、私の「Xperia Tablet S」の場合で、CPU等端末の性能に依存すると思います)
「make」の場合は、3秒ほどです。

go
「go」の内容を表示するのには、少し時間がかかります。緑色で示したスクロール・バーの幅から推察するに9.4インチの画面サイズで40~50ページのスクロール分量がありそうです。
表示するのに、15秒くらいかかりました。

make
「make」も内容が多い語句ですが、緑色の矢印で示したスクロールバーの幅から想像するに、20ページ程の分量がありそうですが、これで3秒程度、表示に時間がかかります。
3秒程度だと、個人的には”遅い”と意識にものぼらないレベルかな・・・という気がします。ネットをブラウジングしていると、この程度って結構ありますしね・・

個人的に検索で使っている限りは、語句の解説は1ページも無いものから数ページ程度の解説が全てで、表示は一瞬で終わります。ここではあえて多そうな語句を選んで検索のテストをした時に、こういう語句にでくわす事があります。
情報量が多いとそのページの表示に時間がかかる。というのはPCでブラウザーを使いなれている人からすると極当たり前の感覚で、これらの事が気になるか。というと、「当然だよな・・・」という気がしてあまり意識にものぼらないレベルではあります。

改良方法として、大量のデータがある時にページ分割して表示させる等の方法があるかもしれませんが、そうなると閲覧性を犠牲にしますし、はじめの数ページだけを事前にロードして表示させてしまう。等の手もあるかもしれませんが、そうなってくると新たな仕組みを作らないといけず、途端にアプリの複雑性をあげますよね・・・(この表示の仕組み自体は、Webブラウザをベースにしているようです。)正直、書いておいてなんですが、個人的には特に不満でも無いのでこのままで良いかな。と思ったりします。

ただ、唯一直してくれると嬉しいのは、時間がかかっている時に「処理中」の表示がでますが、処理が終わりそうになって最期の瞬間だけ一瞬「処理中」と出るだけです。
こういったちょっとした部分を改良できるかどうかが、そのアプリが他のアプリと差別化できるかの要因になる所だと思うので、改善してもらえると嬉しいかな・・・と思います。

・安定性

こればかりはこのアプリのせいなのか、Android 側のせい、はたまた稼働していた他のアプリの影響なのかよくわからないのですが、使い始めの頃何度か以下の現象に逢いました。

  • ソフトキーボードから文字を入力しているのに、文字入力を受け付けない。
  • アプリが突然終了する

この現象は、使い始めた当初に数回目撃したただけで、後から何度やっても再現ができていません。
また私のアンドロイド端末では、Google 社謹製の YouTube のアプリなど、動画系のアプリもたまに落ちますし、アンドロイド使いとしては気にするレベルでは無いかな・・・と言う印象です。

まだ使い始めて数日ですので、安定性に関しては長く使ってみて、今後を見ていきたいな・・・と思っています。
使用開始2ヶ月後の追記:たまにアプリの再起動が発生するのですが、再起動も速いので個人的にはあまり気になりません。

評価

これから使い込んで安定性をじっくり見てみたいとは思っていますが、今のところこのアプリの評価は星5つです。
評価:★★★★★
SONY のAndroid 端末でしか使えない機能なので、需要は相当少ないと思いますが、「スモールアプリ」に対応してくれると、アプリを切り替えなくても辞書が引けるので嬉しいです・・・

追記
使用して2ヶ月くらい経ちますが、結論として大満足です。社会人向けの英語の授業に電子辞書代わりに連れ出していますが、普通の電子辞書より大きいかわりに見やすいので重宝しています。
長く使ってみて検証したかった安定性ですが、たまにアプリが落ちたのを見かけた気がします。が、気になるほど回数があったわけでもなく(数十回は使ってると思いますが、2ヶ月間で1~2回は見たかも)、あったとしても起動が速いので特に辞書検索の集中力を妨げるような感じでは無いです。

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