TOEIC ベルリッツ

TOEICは英語力向上に役に立つか?

2014年3月30日

よく 「TOEIC は英語力の向上に役に立つか?」と言う話題が巷にあるとおもいますが、個人的な考えと経験を書いてみようと思います。

個人的な意見としてはTOEICによる英語力向上に役に立つかと聞かれれば「確実に役に立ちます」と答えると思います。

この記事を書いた時点で、私の TOEICスコアは最高で980点ですが、流暢に話したり読んだり書いたりできると言うレベルではありません。

もしこれが数年前なら「いや~。そんなに良い点数で、そんなわけないでしょ」と自分でも思うと思うのですが、実際に自分で検索してみても、検索してみるとTOEIC満点でも同様の事を言われる方が、何人も見つかると思います。

とは言え、TOEICが役に立たないのか。というとそういう意図は全く無く、TOEICによって英語運用力が伸びるのは間違いないと思います。これは個人的な実感でもそうです。

現在、私は TOEICの勉強をしつつ、特にTOEIC向けでもない勉強も並行してやっています。

昔は特にTOEICにこだわらず漫然と英語を勉強としていたのですが、TOEIC向けの勉強を加えるようになり、勉強の効果が測定できるようになったため、それまで停滞していた英語力が確実に向上しました

TOEIC 用の勉強をするようになった経緯も含めて書いてみたいと思います。

私が TOEIC をはじめたきっかけ

確か TOEIC を一番はじめに受けたのは、今の会社に入社する時です。会社に提出するためのスコアが求められたからだったと記憶しています。

確かその時は、640~700点 のどこかだったと思います。(正確にはもう思い出せず・・)

大学在学中も、英語の勉強は参考書などを購入してやっていました。「Japan Times」の記事に訳とCDが付いた本があったので、CDをMDにダビングして毎日聞いていた記憶があります。

とある地元の地方大学の工学部を卒業して、入社して2~3年は、良く英語を使う部署にいました。

とは言っても海外とのメールのやりとりや、最大で月に数回の電話会議がある程度です。電話ではわからないので「書いて送ってもらえると助かる」良く言って、まとめてもらってました(もしくは自分でまとめて相手に確認してもらう)。

平均すると日常の1%も英語化されてないような状況でしたが、英語に接する環境にいると「何とか英語力を伸ばせないかな・・・」と思うもので、NHKラジオの「やさしいビジネス英語」(全然やさしくないです)を MDに撮り溜めて通勤中にずっと聞いてました。

この頃は幾つか本も購入して勉強しています。いろいろ試行錯誤して、「English Journal」みたいな雑誌もたまに買って読んでました。

多分、殆どの方がそうだと思うのですが、本を買っても最後までやり遂げられずに終わってました。

どちらかと言うと仕事の勉強の方を大量にしていたと思います。仕事の技術関連の雑誌を含めた書籍の購入比率から言うと、仕事:英語=50:1くらいの気がします。でも、自分の中では「英語の勉強を頑張っていた」という記憶があります。

部署が解散になった時に、どのくらい伸びたのかな?と思い、TOEIC の参考書を一冊買って勉強してTOEIC試験に挑戦してみました。

その時のスコアは840点でしたただ、これ以上点数を伸ばす方法は皆目見当がつかない。というような有様だったとを覚えていますそして「これ以上、TOEICのスコアを上げて英語能力の向上には結びつかない」とも思っていました。

以前の部署が解散になってからあは、突発的な事がない限り(例:何年かに1度、海外から外人が来る等)、基本英語は使わない仕事になりました。ただ、漠然と「英語が、もっとできるようになれればいいなぁ」と思っていました。仕事では海外の会社の日本支社に勤めているため、探せば英語の資料がたくさんでてきます。

業務に必用な物は、原文の資料を当たることもあり(殆どの人が日本語の資料しかみないくらいなので、別に英語を見なくてもなんとなかります。)、業務知識を極めたい時は英語の資料にあたっていました。

ただ、正直、英語の勉強に役にたったとは思いません。これまでの既存の知識の範囲の英語を使っていただけで、新しく見聞きした事を覚える事は無い生活でした

小説が好きなので、英語の勉強はせずに、通勤時は日本語の小説を通勤電車で読みあさる毎日でした。

辞書を引けば文章を読めるし、聞き直せば外人と会話もできるの(と自分では思っていた)のでこれ以上、英語力を上げなくても問題無い。と思っていました。

英語勉強再開のきっかけは会社の英語教育補助打ち切り

2010年の暮れ頃に、来年の2011年には、会社が英語学習の金銭的補助を打ち切る。という話を 聞きました。

同じ時期に、仲の良かった後輩から、この金銭補助を使って「ベルリッツに行ったがすごくよかった。」という話を聞きました。

恐らくこのブログにたどり着いた方は、ご存じかと思いますが「ベルリッツ」が金額的にとてもお高いのは有名で、私の場合も一部会社負担とは言え、10万以上のお金がかかる計算でした。

ただ、周りに実際に通った人がいたため刺激されたのと、この機会を逃したら全額負担だ。というのが重なって「よし行ってみよう」という事で行ってみました。それが 2010年の暮れになります。

ベルリッツに通った事で(+英語への意識が高まって、英語の勉強をいろいろはじめたこと)で、なんだか英語力が向上した気がしたので、久しぶりにTOEICのテストを受けてみました。

準備勉強は、TOEIC の公式問題集を買いましたが、一部だけ解いて全部は問題を解かなかった気がします。(実は、この記事を書いている時点でも公式問題集を一冊をきとんと解いた事がないです・・・)

久しぶりのTOEICテストとその結果

そこそこ英語がわかっていたつもりで受けたTOEIC のテストですが、Listening パートは「うーん。これかな?」という当てずっぽ。でも、この時は「英語なんてなんとなくわかればいいんだ」と思っていました。

Reading パートに入って「え。時間が足りない!」という事に気づきました。そして10問以上、時間ギリギリで、とりあえず問題を読まずにマークシートを塗りつぶしです。ベルリッツにまで通って、自分ではそこそこ英語はできると思っていたのですが、こんなにボロボロだとは思いませんでした

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※気分は「ええい、連邦軍のモビルスーツは化け物か!」と叫ぶシャアです。

で、その時の試験結果は、900点でした。結果が返ってきた時「え。あんなので900点取れてたの?」という感想だったのを今でも覚えています。「900点」というと何かとてもすごい感じがするのですが、まぐれとしか思えませんでした。

点数が取れたら取れたで、現金なもので「満点を目指してみたい」と思うようになりました。明確にわかる形で勉強の結果のフィードバックがある。というのは、やる気に大きく影響すると思います

そして同時に「ちゃんと聞き取れて、時間内に解けるようにあれば、殆ど満点が取れるのではないだろうか?TOEICは実は基礎的な事を求めているのでは?」という事を思いました。

実はそれまではTOEICは細かい所をつついているだけで、高得点は実用的に意味がないんじゃないか。」と思ってました

実は、TOEIC は実用で使う、基礎的な事しか聞いておらず、「TOEIC なんて高得点を取れなくても良い」では無くて、「当たり前のように高得点を取れないといけいない」ものである事に気づきました。

目標があるから、いろいろと達成方法を試行錯誤

ベルリッツに通った事で、英語熱に火が付いた事で、「よし。英語を勉強しよう」という事で、独自に勉強をはじめました。「ベルリッツで48回レッスンを受けてみた体験談と感想」にも書きましたが、お金を投資する事で強制的に自分に英語を勉強させるというのは一つの手だと思います。

ただ、この頃は英語熱に火が付いただけで、「TOEIC用の勉強」と言うものの存在を知らず、NHKの英会話番組だったり、とりあえず何かしら適当に勉強していました

ベルリッツでのレッスンが終わった後は、ベルリッツでたまに行われている誰でも受ける事ができる突発的にやる3,000円くらいの1回だけの講習を探し出して行くようになりました(最近、この手のみないのですが・・まだやっているんですかね・・)。

ベルリッツ以外でも「無料の何とかレッスン」というのがあれば、とりあえず出てみたり、有料でも数千円くらいのものであれば、顔を出してみる。という事をするようになりました。

正直、これらの単発で行われている授業への参加は、個人的には勉強効果としては、あまり効果があるものでは無いような気がします。個々のセミナーに参加しても「パッと参加してパッと影響を受けるもののパッと忘れる」感じです。

ただ、ここで良かったのは、「英語を勉強しよう」という意識の高い方に会う事ができた事でした話していると、みんないろんな勉強をしているんだなぁ。と思いました。後、英会話が上手いなぁ。というのは海外の大学を卒業したとか、何年か英語を使う国に駐在していた人がほとんど(全て)でした。

そういう人でも自分では「英語ができない。もっと勉強しなきゃ」と思っているのが意外でした。私から聞いたら完璧に聞こえるのですが、何年か海外にいてもそう思うようです。

「TOEICのスコアを上げる」という目標は持っていたものの、ある意味普通に勉強していたのですが、ある時に、仕事で知り合った方と英語の話をしていた時に「エッセンスという TOEICの専門の学校があるよ」という事を教えてもらいました。

丁度、「座学で英語を教えてくれる、社会人向けの塾みたいなものは無いだろうか?」と探していたところだったので、2ヶ月ほど通ってみました。

900点以上を持って居る人は、教材費などを省いた部分が半額になる制度があり、割引きが効いて5万円ほどだったと思います。1回、2泊3日の国内旅行に行ったと思えば、このくらいの金額はまぁ・・という事で通ってみる事にしました。

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振り返ってみると、いろいろな英語の勉強方法の世界を探っているわけですが、「TOEICのスコアを上げる」という目標があったからできている事だと思っています。様々な勉強法でよく言われている事ですが、「明確な目標を持つ」という事が何かを習得するのにはとても大事だと思います。

英語学習においては、TOEICは様々な参考書も出ており、点数という目標を持ちやすいだけでなく、その目標を達成するためのいろいろな参考書(ツール)が用意されている点でも優れていると思います。書店に行くと、本当にたくさんの TOEIC 対策本があります。

とても勉強しやすい環境がそろっていて、その結果も点数で測定しやすい。というのがTOEICの大きなメリットだと思います。

TOEIC専門校のすごい人達。

知り合いから紹介された前述の池袋にある「エッセンス」というTOEIC専門の学校では(授業がグレードで別れていて、私は「900点クラブ」というのに通ったのですが)、毎回授業前にTOEICの簡単なミニ模試のようなものが行われていました。

生徒同士の座席も近いので、どの人がどのくらいのスピードで問題を解いているのか。というのがページをめくる音、鉛筆を置く音で、わかりやすい程に伝わってきます。

私は何度も時間内に問題が解けない事もあったのですが、それよりも何よりも、(20分くらいの小テストの)制限時間より1分も2分も早く解き終わっている人が中には居る。というのがいるのが分かりました。これがなかなかに衝撃的でした。

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それまでは、「TOEICのテストは、普通に読んでもギリギリで終わるくらいに難しくできている」と思っていたのですが、「単に自分の英語のReading スピードが遅かっただけ」というのに気づきました。

そして、目標となるWPM(Words Per Minutes) があり、それを測定して鍛えていくのが効果がある(そんな練習をしているなんて!)という事を知りました。

また、「英語がわかっている人はあそこまでのスピードで解けるんだ」という普段は見ることは無い、他者との英語力の違いを非常に分かりやすい形で示された気がしました。自分の目指すレベルが明確になった気がしました。

自分だけで頑張っていては、どうも目標が見えにくいのですが、目の前にできる人がいれば「よし。あのレベルに追いつこう」と目標が明確化されます

やはりお金を出してまで、TOEICの専門校に集まってくる人のなかにはすごい人が居ます。

最近、ランニングを始めたのですが、自分の横を自分より早いペースで走る人が通りすぎた時に、「よし、離さされないように付いていこう」と思う気持ちと、ちょっと似ていると思います。

また、漠然とした「英語力を伸ばそう」という方向から「TOEIC受験」の世界に注目した事で、これまでの「漠然と英語ができるようになりたい」「TOEICの点数を上げたい」という気持ちから、「TOEIC テストの中で自分が何が苦手なのか」という具体的な苦手ポイントに焦点が移りました

例えば、Reading のスピードが絶対的に足りないとか、Listening ではイギリス人の発音が出てくると全く聞き取れなくなるとか(それまではTOEICでは、イギリスの発音を混ぜている事を知りませんでした)。これまで何が苦手かわかっていなかった所の明確化ができるようになりました

個々の課題を解決するために、例えば語彙力の不足による Reading スピードの欠如を解決するために単語帳を作ったり(最終的にこの試行錯誤は Ankidroid による単語帳作りの習慣に結びつきました)、Listening の弱さは会話力のなさが原因だと考え(喋れる人は Listening のパートが高得点という傾向があります)、安い英会話教室に通う事にしました。

英会話教室は、イギリス人の講師がいる所にしました。TOEICで出るイギリス人の発音に慣れる事ができるためです。同時にアメリカの発音(特有の省略など)にもっと慣れる事も考えて、アメリカ英語の発音の本を買って勉強しはじめました。

「TOEIC受験」に注目する事で、自分の弱点が洗い出され、勉強の内容が具体化した。というのは大きかったです。漫然と勉強していたら、自分だけでは気づけなかった事がTOEICの中にはたくさんありました。

ちなみにTOEIC特化型の専門校は都内であれば、他にもいろいろあり、新宿の「花田塾」も有名です。私も体験レッスンには行ってみたのですが、「この教え方(練習方法)は良いなぁ」と思わせるものがありました。

こうした学校はどこも体験レッスンをやっており、ノウハウは企業秘密だと思うので、ここでは詳しく書けませんが、ご興味のある方は体験レッスンを活用してみるのが良いと思います。

ちなみに、ここで名前を出した学校は、体験レッスンを受けた後の勧誘は全くなかったですし、個人的に参加した範囲では他の体験レッスンでもその後の勧誘があった事は無かったです。(一応、Google で、体験レッスン前に変な評判が無いか検索した方が良いとは思いますが)

ここでは私が試行錯誤する中で、試してみた「TOEIC特化型」の塾の話を書いてみましたが、これらの塾で得られるものは、「英語力」では無く「英語勉強のコツ」という「気づき」だったり、周りを真剣に勉強をしている人達で囲まれる「プレッシャー」、そして強制的に英語勉強をしなければいけないという「英語勉強への動機付け」だと思います。

実際の勉強は塾内の勉強だけでは到底足りなく、通勤時間や自宅を活用する必用があると思います。

 

「TOEIC」 という英語のカテゴリー

TOEIC は、英語を取り扱う範囲がやはり限られています。TOEIC に出てきやすい単語」、「TOEICにでてきやすいフレーズ」があります。なので「TOEIC 英語」というくくりは確かにあると思います。かと言って、それが英語力の向上に役立たない英語か。というかと言うと、そういう事は無いと思います。

最近、TOEICの高得点者と話してても思うのは、「TOEICの英語は基礎的なものしか問われてない」という事です。なので、たとえTOEIC で満点を取ったとしても英語を極めたという意味では無く、英語を使いこなすための基礎を作るためのスタート地点でしかないと思っています。

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注1) 「wearing」は 「wearing(着ている状態)」と「putting on(まさに着る動作をしている)」の違いで、Part1 で良く問われる。と複数の問題集で出てきます。この手の単語の違いの理解が上級者向けに問われる。
注2) 「substantial」は TOEIC 頻出ワード。substantially 等の変化形もよく出てくる気がする。

英語は全て英語で、TOEICは英語という言語のある一部の運用能力をきりとったカテゴリーだと思いますが、それは他の全ての英語学習に言える事だと思います「受験英語」もそうですし、「英会話」も、ある特定の英語運用能力だけを示す力だと思います。

一般にイメージされる英語の運用能力が優れている。というのは、「英会話」の事を指していると思います。TOEIC は、英語学習に役に立つとは言いましたが、TOEIC が「英会話」を鍛えるのに最短のルートか。というとそうでは無いと思います

私も流暢な英会話ができるわけでは無いので正確な論評はできないと思いますが、「英会話」は「英会話」という英語のカテゴリーだと思っています

英会話学校で、会話は得意だが文章を読む教材をベースにした会話になるとからっきし駄目になる。という人に時々会う事があります。教材に書かれている単語や言い回しがわからないそうです。

英会話が得意=英文も読める」というのは成立しないというのをその時はじめて知りました。

英会話で使うフレーズというのは、英会話だからよく使われるフレーズというのがあると思っています。また、英会話でネイティブが使う発音も人によってはTOEIC 英語より格段に崩れているので、それに慣れる必用があります

「英会話」は英語の運用能力範囲が違い、外人を前に流暢に話せるという事で目立ちやすいですが、決して万能では無く、やはり「英会話」という英語運用能力のカテゴリなのだと思います。
私の英会話の先生が何度か「TOEICの点数と英会話は別ものだ」と言う事を言っていました。また同時に「英会話ができるから、英語の文章がスラスラ読める」のか。というとこれは経験的にも別ものです。(ちなみに、そのネイティブの先生は、私よりTOEICの点数が低いそうです。「集中して聞かないといけないし、ついついテスト中に他の事を考えてしまった。」と言ってました。)

「英語をスラスラ」使えるようになるには、複数のカテゴリーを制覇していく必用があると思っています。おおざっぱに分けると以下のようなイメージだと思っています。

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全てが重なった中央部分が(面積の広さは適当ですが)、基本的な単語や文法を教えてくれる「受験英語」と言っていいかもしれません。

また、TOEICの英語は実は実用的です。英会話のレッスンで他の人と話していて「これ英語で何て言うんだっけ?」と聞かれた時にそれがTOEICに良く出てくる単語であるケースはかなりあります。

TOEICの問題で出てくるシチュエーションは、かなり限られています。交通状況のレポートだったり、ホテルの部屋の予約だったり・・・とある程度のパターンの中に収まっている事が、問題集を何度も解くとわかってきます。

なのでTOEIC で使われる単語、フレーズはある程度限られてきます。もしこれを生活のあらゆるシーンに広げた場合、どこを勉強したらよいか分からず、点数も今よりなかなか上がりにくい相当高度なテストになると思います。

例えば、TOEIC では医療系のシチュエーションや学術や政治についての問題は出てきません。

もし医療に関する話題がもしTOEIC に入ってきたら、数ある病気の名前や、体の部位などいろいろな単語を覚えないといけません。が、TOEIC には、動脈、静脈と言った単語や、免疫、白血球、肉離れ、ねんざ etc ・・・という医療系の分野の単語は出てきません。英語学習者が勉強しやすく、効果を感じやすいように範囲を絞ってくれています。(いつまでも同じ傾向とは限らないので、今後出てくる可能性はありますが)

また、発音も各国の発音の癖は混ぜられますが、ネイティブがフルスピードで喋る時のような速い Listening 問題も無く、基本的に聞きやすくなっています。実際のネイティブ英語は、映画の英語のセリフのように速いケースがでてきます。

TOEICで問われているのはあくまで基礎的なもので、この基礎を飛ばしていきなり本格的なネイティブのしゃべりを理解しよう。というのは結構、難しいと思います。

そういう意味では、逆に TOEIC くらいは簡単に解けないといけないだろうな。という事が英語の勉強を進めているとだんだんとヒシヒシと感じてくるのが TOEIC です。

ネイティブの方がTOEICテストを受けてみた。という面白い YouTube の動画があったのですが、Listening も集中力が必用で、Reading の部分も文章が多い。という印象みたいです。

ネイティブにとってもちょっと難しいんだなぁ。。という事がわかります。それでも、Reading の確認を 1.5回くらい読み直せた。と言っているので、一回、テスト完了させた時点で20分近くは余っていそうな・・流石ネイティブ。


ちなみに結果は、満点だったそうです。流石・・・・

TOEIC英語は、TOEICのための英語とは言え、同じ英語なので、TOEICの点数を伸ばせば、「英会話能力が伸びる」のは間違いないと思います

個人的にも発音を学んだ事で、英会話の特に Listening の伸びには影響があった気がします。英会話スクールに通い始めた頃は、「君の発音はいいね」と言われましたし、イギリス英語の聞き取りにはTOEIC用にイギリス英語の発音を調べた事が役にたっています。これらは、TOEIC用のListening 用の勉強をはじめて発音を意識するようになった影響だと思っています。

恒常的にネイティブと会話する機会も少ない人の場合は、恐らくこう言った テストで測られる機会がなければ、発音を勉強する機会も持てないし、上達しないのでは無いかと思います。

今まで見えてなかった世界が(ちょっとだけ)見えてくる

人によって違うと思いますが、私の場合は、TOEIC のスコアが 950点を超えたころから、900点の頃とはちょっと見える世界が変わってきたのを覚えています

英語で書かれたインターネット上のニュースもつっかえながらですが、これまでは途中で読むのを辞めてしまったニュース記事を、1記事読み通してしまう事が増えたり、これまで「かなり頑張って」記事を読んでいたのが、「頑張って」読めるくらいにはなり、時々英語である事を忘れて「普通に」英語の記事を読んでいます。英語の運用レベルが一段上がってきました。

また、綺麗な教科書的な発音であれば、YouTube の動画の英語も字幕無しでも意味を殆ど取れるくらいに見られるようにはなりました。同時に英語の発音がTOEICのように綺麗でないケースの方が多い。というのもわかるようになりました。

日常の英会話は、例えば外人が「もしもし」を「washing machine」と聞き間違える。という話があるように、発音というよりもリズムで捕らえていたり、実際には教科書通りに全ての文字を発音していない(発音していても聞こえるレベルに強く言っていない)ケースというのが多いです。

聞き取れてないのでは無く、そもそも発音していないというケースもある。というのを TOEICの点数を上げるために発音を勉強して知りました。実際にはこの手の話は過去に聞いた事があって理解していたつもりだったのですが、実際に使いこなす(=理解してテストの点数を取るという形で)のはやはり別次元でした。

いづれにしても、TOEIC が日常の中の英語運用能力を示す一つの指標である事は間違いないと思います。
そして点数を追求する事で、自分の英語運用能力を明確に把握する事ができると思っています。

TOEIC はほんの通過点

現時点で、TOEICは980点ですが、映画を字幕無しで見られるわけでも無いですし、英語のペーパーバックをすらすら読めるわけではありません。

ただ、TOEICの勉強を通して、自分が「何ができないのか」というのはとてもクリアになった気がします。そしてTOEICだけでは、カバーできてない英語のカテゴリーもあるんだろうな。というイメージもつかめてきました。

今後、クリアしていかないと行けない英語のエリアは英会話の英語だったり、「字幕無しで映画を見る英語」だったり、「辞書無しでペーパーバックを読む英語だったり、その分野に特化した英語能力だと思っています。

いづれにしても 「TOEICの英語」は、英語運用能力の一つの目安で、英語運用能力を計る一つの指針になると思います。同時に TOEICの運営側も新たに「Speaking Writing Test」を導入するなど、「TOEIC英語」が弱かった英語範囲をカバーするために英語のカテゴリーを広げようとしています。

英語の勉強というのは、その勉強毎にそれぞれに特化したカテゴリーがあると思いますが、その中でも TOEIC は点数という形できちんと数値化してくれる点で、勉強しやすいものになっていると思っています。

また、点数を追求するのは重要だと思っていて、今だからわかりますが、TOEICの勉強をはじめる前。840点だったころの自分は「ある程度は、英語をわかっている」と思っていましたが、それは大きな勘違いであった事が今ではわかります

そして何年後かの自分も、現在の自分を振り返って「あの時、わかっていると思ってた所でさえ、実際は何もわかってなかったな」と思う事は容易に想像が付きます。

重要なのはどの英語の分野でもいいので、まずは極める事。だと思っています。

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